ライブハウス1人で行きにくい問題について

text by 糸山晃司

友人から久しぶりの連絡。

ライブをやるから観に来てほしい。

あなたはその友人のバンドの楽曲たちは結構好みで、いつかライブを観に行くのもいいかもなぁ、と思っていました。

しかし、過去に友人と一緒に2.3回程度しか行ったことのない「ライブハウス」という場所。躊躇なく1人で行けますか?

よく通う人であれば息を吐くように行けるでしょうが、ライブハウスに1人で行くことのハードルってかなり高いと思うんです。

「ライブハウス 1人」でググろうもんならサジェストは以下の通り。

・ライブハウス 1人 待ち時間
・ライブハウス 1人 女
・ライブハウス 1人 怖い
・ライブハウス 1人 不安

もうみなさん不安でしかありません。

人であふれかえる有名なアーティストならまだしも、どうしても経験値のない、もしくは浅い人からすると地元の20~30人のライブハウスって1人ではかなり行きにくい場所っていうのが一般論です。

ライブハウスに主演する側だった僕でもなかなか1人で行こうとは思いませんしね。

座れない

ライブスペースは基本スタンディングです。当たり前ですけどね、転換中もライブ中も立ちっぱなしで4~5バンド。ざっと3~4時間くらいでしょうか。話し相手が居たとしてもこれはキツイ。ましてや1人・・・。

座りたい。バーカンにしか椅子がない。。スタッフと常連と出演者が談笑してる。。。入れるわけない。。。。

スマホでも弄りたいが電波も悪い上に充電も心許ない。地獄かよ。

これ、誰しも経験あるかと。

途中で帰りづらい

さすがに知り合いのライブを観に来たとなると、その知り合いのバンドが終わったとしても途中で帰りづらいです。

一声かけるべきか、、、後でラインでもいいか、、いや、さすがに声かけよう。

声をかけて帰ればにこやかにお礼を言われるでしょうが、まだ全出演者のライブが終わってないのに帰ることはさすがにちょっとだけ気が引ける。

もうそこにライブの興奮が冷めやらぬ、なんてことありません。ライブハウスを出た瞬間ふ~っと一息です。一仕事終えたかのような。あれ?ライブどうだったっけ?それよりご飯食べたい。

自分以外みんな友達

きょろきょろ周りを見回して落ち着きがないのは自分だけ。たまに目が合う1人で来たのであろう他人にやけに親近感が湧きます。お互い。

やっぱりライブハウスにはそれなりのコミュニティがあり、よく来る人は友人に会いに来る感覚で足を運ぶんです。

出演者もスタッフもお客さんも友達。それが決して悪いわけでなく、1人で来るとさすがに孤立感が浮き彫りになります。仕方ありません。

たぶん、行ったことがない人が予想するこういった不安は的中するでしょう。

もちろん、これらを気にしない人もたくさん居るでしょうし、この不安自体が理解できない人も居ることでしょう。

しかし、過半数の人は不安を持つ側。なぜならめっちゃGoogleで検索されてるから。これが現実です。

転校然り、ライブハウス然り、出来上がったコミュニティに入ることは勇気も要るし不安も膨らむんです。

解決策

もちろん一朝一夕で客不足が改善されるわけはありませんが、いくつか具体的にもがく方法を考えました。

それこそ米英のライブパブみたいに、飲み屋でライブやっててモニター越しで飲みながら聴いて気に入ったら別チャージでライブスペースへ。みたいな構図が増えればいいんですが。

例えば、ライブハウスが昼にライブやったり、カフェみたいなカジュアルな雰囲気作ったり、ライブ以外のフリマとか蚤の市みたいなイベントに場所貸したりっていうのは十分可能だと思うんです。

カフェとギャラリーが併設されており、様々なイベントが開催される春吉のTAGSTA 出典:TAGSTA

イメージを変えるというとどこか大きな話のように思えますが、ライブハウスが暗くなければいけないことないですしね。

最近はギャラリーやカフェみたいなロケーションが似合う音楽に溢れてますし、ミュージシャンやイベンター側もライブをやる場所の選択肢をもっと増やすと、それこそ音楽が溢れる街みたいで素敵じゃないですか?

あとは出演順を当日に公開するとか、再入場禁止とか馬鹿げた制度は即刻廃止。これについて異論は認めません。

新規のお客さんに一種の「媚び」たやり方をするのを嫌う人も居るだろうが、ガラパゴス化が進むライブハウスシーンにおいて、新しい風を吹かせることは必至。

ステレオタイプな考えはいったん棚の上にあげて、真剣に議論する空気感をつくる必要があるかと。

これは音楽シーンに関連するすべての人が考えないといけない根深い問題でしょう。

でもやっぱり昼にライブして夕方に終わるってのはいいと思うけどなあ。