いつまで夢を追う?バンドを「趣味」と割り切る時期とは

text by 糸山晃司

音楽への志が今日もどこかで生まれては消えていく世の中。

バンドに可能性を見いだせずに解散、脱退するのって何がキッカケになる場合が多いのでしょうか?

個人的見解に過ぎませんが、ちょいと考えてみます。申し訳ないですが、ここでは「バンドが売れそうにない」前提で話を進めさせていただきます。

生きていくうちに他のことに興味が出てくる

序盤に結論を言うと、このパターンが1番多いんではないでしょうか。

やりたいことが他に出てきて、徐々に音楽へのモチベーションが薄まるパターン。

1番やりたいことがバンドじゃなくなる、ということです。

例えば、定職に就いて安定した生活をしたい。結婚とかしたい。と考えるのもやりたいことの一つ。

色々な世界を見たことで、バンドをやることに魅力を感じなくなるんです。

人としてはある種の成長です。バンドをしながら、音楽をしながら、でもいろんなアンテナを張って生きていくことはかなり大切。

メンバーはアナタの人生の責任を負ってはくれませんし、「年齢も年齢だから・・・」なんてフワッとした理由よりも、他にやりたいことがあるというポジティブな理由でバンドをやめるほうがいいに決まってます。

自分の話になりますが、音楽と同時にWebやらデザインやら文章やらに興味を持ったおかげで今の仕事にありつけてます。1人で音楽活動できる能力を培ったおかげもあり、音楽も辞めずに生きていけています。

バンドって家族でもなけりゃ人生でもない、商品の一つって気づいたとこが始まりです。

音楽に何度も救われたけど、人生を彩るのは音楽だけじゃないって、それも素敵だと思いませんか?

人が生きるのは自分の半径5メートルの世界

人ってたぶん、半径5メートルというか、手の届く範囲の物事に興味を持つものだと思います。

というのは、音楽をやりながら突然、「建築勉強したい!」とはなりませんよね?それよりも例えば音楽と関連する、楽器、ファッション、デザイン、イラスト等に興味が湧きやすいと思うのです。

音楽と何かしら関連性があったり、自分の生活にかすっている部分のものに興味が湧くんです。

そうして音楽と並行してやっていくうちに、「あれ?これ楽しいしこれで生活できるなら万歳じゃね?」ってなるんです。

音楽以外のことに打ち込んだり、生活の糧を探すことを「保険かけてる」というような化石のような人はほっときます。

音楽に出会った以上、「別れ方」を考えるべき

「周りの友人は結婚してるし」

「大人だしいつまでも不安定じゃいけないから」

こんな何となくでネガティブな理由でバンドと決別するのはつらいでしょう。それ以後のメンバーとの人間関係も当然悩みます。

いつまでもSNSで同じような人にチヤホヤされたのをリツイートする日々で本当に大丈夫?と思ったときがスタートです。

いろんなことに興味を向けましょう。それは逃げや保険ではなくライフハックです。自分が本当に音楽をやってないと生きていけないのかを見極めるチャンスです。

綺麗ごとではなくバンドとの別れ方を考えましょう。人の出会い別れと一緒。円満にいくといいですね。

バンドを「趣味」と割り切る時期とは、おそらく人生においてバンドが最優先でなくなったときです。それが一般論で言うと、他にやりたいことができたり大切な人ができる20代中盤くらいっていうだけの話で、本当は年齢なんて関係ないんです。

バンドが最優先でなくなることは歓迎すべきこと、とも考えられるんですから。

もちろん、別れが来ないことが1番なんですけどね!

それでも音楽以外やりたいことがない人が続けていく

それでも「やっぱり音楽以外考えられない」「絶対音楽で生活したい」っていう人もいるでしょう。

これはかなり立派だと思いますし、自分が最後にそう思えなかった分、憧憬すらあります。そうやって遅咲きと言われる人やバンドが出てくるのも事実。ただ、こういった人は社会不適合者というか、よく言えば天才や変態と言われる完全なアート気質の人ではないでしょうか?

そして、自分がそうじゃないことも、そうなりたいけどそうじゃないこともとっくに分かっている人も多いはず。

音楽を1番いい場所に置こう

自分の人生と音楽との付き合い方は人それぞれ。生活の中で自分にぴったり合った位置に音楽を置けたときが1番幸せになれる気がします。

だいたいの人は成熟していくとその距離が測れるようになるものですがね。

音楽活動というのは必ずしも生計を立てることを目指すべきではなく、1番優先すべきは、自分が1番いい音楽をつくれる環境を見出すことにあるのかもしれません。

身を削って生活を削って極貧の方がいい音楽を作れる人もいれば、余裕のある生活の中で、マイペースでつくったほうがいい人もいるはず。

以上、どっちかというと「割り切ったほうが楽しいし楽だよ!」という立場でお送りしました。